孤独にそっくり

開いている窓の前で立ち止まるな

コロナでホテル療養一日目

コロナに罹った。
どこから感染したかは明確にわかっているが、仕方のないこと。いずれ罹ると思っていた。

保健所の指導で、ホテル療養することになった。
大変に暇なので、今日から日記をつけることにする。

今日は、朝(最近朝も夜も関係なく、眠くなったら寝る生活をしていたが)、保健所から連絡があって、唐突に療養先を告げられた。
数時間後には、専用のタクシーが家の近くまで来た。そいつに乗り込んで、40分くらいしたらホテルについた。年末なのに、コロナ陽性者を乗せないといけない運転手の人も大変だなと他人事みたいに考えていた。
ホテルにつくと、ロータリーにはバリケードみたいなものが設置されていて、係の人が何人か出迎えてくれた。とはいえ、みんなかなり離れた距離から声をかけてくる。
車から降りると、矢印の方向に行くように促される。ほとんど無人のロビーを通り抜けて、机の上に無造作に置かれた紙封筒を手にして、エレベーターに乗る。

部屋はかなり手狭で、シングルベッドと、小さな机と鏡、それからユニットバスくらいしかない。Wifiがあるのはとても助かる。というか、Wifiがあればずっと過ごせる。
ご飯は三食ついていて、お弁当が支給される。ひとまずお弁当の時間まで寝ることにした。

館内放送が鳴り、お弁当をロビー階までとりにいく。エレベーターは2つしかないので、かなりこみあう。お弁当を受け取って、食べて、捨てに行くのには、1時間しか猶予時間が与えられてないので、捨てに行くのはほぼ不可能と言っていい。それ以外の時間はロビー階へはいってはいけない。
お弁当を食べる。コロナになって、熱が下がってから気がついたが、噂通り味覚がない。まずいとも感じないので、お弁当をもしゃもしゃ食べる。好き嫌いが多い俺にとってもは、むしろ味覚なんてなくてもよかったのかもしれないと思った。お弁当にはいっていた不味そうな野菜もパクパク食べられたからだ。
とはいえ、美味しいと感じられないのは何だかつまらない。食感の違いを楽しむくらいしかできない。

ご飯を食べ終えると、ワンピースが無料配信していることを思い出し、読み始める。そして、飽きるまで読んで、寝た。

いまのところ家にいるときと大差ない生活だが、行きたいときにコンビニに行けないのは少しストレスかもしれない。
ホテルに缶詰だから、絵を書いたり、曲を作ったりするかとも思っていたが、そんな気すら起きない。日記を書くのでやっとだ。人生に対するやる気が本当にない。

年があけるまでいなくてはいけないのが、しんどい。
来年になったところで、やりたいことも出来ることもほとんど半年前と進歩していないので、やる気が起きない。無職期間が終わったところで、何者にもなれていない自分がいるだけな気がする。
人生に対するやる気がマジで出ない。おしまい人生だな。